<私が心と体を支える緩和ケアを目指した理由>
医学生時代から心と体の両方を支えられる医師になりたいと思っていました。
そのきっかけは小学校時代からやっていた剣道です。
技のスピードや力ではなく、自分自身の心の在りようが
体のパフォーマンスに影響することを経験してきました。
患者さんもそうではないかと思いました。
患者さんの心のケアをする、信頼関係を作ることで治療の結果が変わるのではないか
治療の結果が同じでも、満足感が違うのではないか
たとえ死に至っても、満足感が違うのではないかと考えました。
しかし、私が医師になった40年前は緩和ケアという分野はなく、
まず、体の勉強と思い、外科医になりました。
この頃の外科医は、がんの患者さんがほとんどでしたが、
一度、主治医として、患者さんにメスを入れたら、
がんが再発しても主治医が診る
最後の看取りまで主治医が責任を持つという鉄則がありました。
ただし、慣れない看取りの中で、特にがん患者さんの痛みで困りました。
その頃、イギリスのホスピスというところで、
モルヒネなどをうまく使い、心のケアをすると
痛みが和らぐということを知り、学びに行きました。
そこで学んだホスピスケア、緩和ケアが元々やりたかった
心と体のケアだと知り、一生の仕事としてやって参りました。

